秋の味覚のひとつとして有名な梨。7月頃からスーパーや八百屋さんの陳列棚には色々な種類の梨が並び始めます。ひとことで秋の味覚といっても、梨の品種は多く特徴もそれぞれ異なります。また、旬の時期も異なるため、7月と9月では同じ梨でも異なる品種が販売されることもあります。
この記事では、梨の種類とそれぞれの旬の時期を紹介します。梨は品種で味も変わるので、好きな品種を旬の時期に味わうためにもぜひ参考にしていただければと思います。
7月8月に旬を迎える人気の品種
7月8月に旬を迎える人気の品種は以下の3つです。
1.幸水
幸水は、梨の中でも代表的な品種で、日本で流通されている40%を占めています。重さは約250g〜300gほどで、果皮の色は褐色または黄緑がかった褐色です。甘さとほどよい酸味が特徴で、果汁も豊富なのでみずみずしいです。長年にわたり高い人気の品種です。出荷が最盛期になるのは8月頃となってます。
2.豊水
幸水に次いで生産量が多い品種です。幸水より少し大きめで350g〜400gほどの梨。甘みが強く酸味もしっかりしています。梨特有のシャリシャリ感があり、果肉は果汁を多く含んでいるためジューシーです。8月から旬を迎え9月が出荷の最盛期です。
3.二十世紀
鳥取県の特産としても有名で、青梨の代表品種のひとつです。重さは300gほどで、果皮は黄緑色。
甘みと爽やかな酸味が特徴で、やわらかな果肉は果汁たっぷりです。二十世紀の改良種として「ゴールド二十世紀」「おさ二十世紀」「おさゴールド」「二十一世紀梨(瑞秋)」などがあります。二十世紀の旬は8月から10月頃まで。9月が出荷の最盛期です。
9月以降に旬を迎える人気の品種
9月に旬を迎える人気の品種は以下の5つです。
1.新高
新高は、幸水や豊水に次いで生産量の多い赤梨です。他の梨と比べると大きく、平均サイズは450g〜500gで大きいもので1kgを超えることも。酸味が少なく甘みがあります。肉質は柔らかく多汁です。旬は9月から11月で10月が出荷の最盛期です。
2.南水
「親水」と「越後」を交配してできたのが南水。長野県で誕生した赤梨で、最も甘みが強い種類といわれています。やや扁円な形をしていて重さは350gほどの中玉です。収穫は9月の中旬頃からで、貯蔵性に優れているため長いあいだ店頭で見かけます。贈答用としてもおすすめです。
3.愛宕
愛宕は、大正時代から昭和初期頃にかけて誕生した品種です。重さが1kgにもなる大きさで、高級梨としても有名です。肉質はすこし粗めですが、果汁が多くて食感がやわらかく、素朴な甘みと爽やかな酸味があります。しゃりしゃりとした食感も楽しめるので食べごたえ十分です。旬は11下旬頃からで、冬の期間でも美味しく食べることができます。
4.秋月
秋月は「幸水」と「豊水」と「新高」を交配して作られた品種です。2001年に品種登録された新しい梨で、親の良い部分を合わせ持っていることから「梨界のサラブレッド」といわれています。秋月は500gほどと少し大きめのサイズで、果肉はしっかりとしまって柔らかく、果汁も豊富でジューシーです。酸味が少なくシャリシャリした食感も楽しめます。旬は9月頃で店頭には下旬頃から出回ります。
5.かおり
主な生産地は千葉県。栽培している地域が少ないため「幻の梨」と呼ばれています。神奈川県の平塚市の農業技術研究所園芸部で交雑され、正式な品種は「ナシ平塚16号」となってます。大きいもので1kgほどになるかおりは、名前のとおり香りが良くてほどよい甘みとみずみずしい果汁が楽しめます。旬は9月中旬から10月です。
梨を選ぶ時のポイント
梨の選び方に失敗すると、せっかく旬の品種を買っても楽しむことはできません。失敗しないためにもスーパーや八百屋に行った時は梨をしっかりと手にとって選びましょう。
梨は、大きいものほど味がしっかりしていて美味しいとされています。また、同じ大きさでも水分を多く含んでいる梨の方が重くなっているので、選ぶ時は大きくてずっしりと重さがくるものにしましょう。梨は、お尻の方(ヘタが付いてない方)が甘いので、お尻がずっしりとしたものを選ぶこともポイントです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
梨には数多くの品種があり、また品種によって旬の時期が違ったり出荷される期間が短かったりします。好みの品種の旬を知ることで、梨の一番美味しい状態を味わうことができます。購入する際はお尻がずっしりとした大きい梨を選んで美味しい梨を存分に楽しんで下さい。
「芳香園」では、「幸水」「豊水」「新高」「愛宕」「晩三吉」の品種を栽培し全国へ直送しています。新鮮で旬な梨を味わって欲しいので朝採りしたものをその日のうちに発送致します。大分の盆地で育てているため甘みがあってジューシーです。ぜひ一度ご賞味ください。